NS-8749 Rev.9
価格の改定を実施させていただくことがございます。最新価格につきましては、お問い合わせ下さい。

D3-LR11

テレメータ D3 シリーズ

モデムインタフェースカード

・1:n専用(親局)
・デジタル簡易無線モデム U7000VJC121(免許局)対応
主な機能と特長
●1:n用上位通信カードD3-NE2(Modbus/TCP)、
D3-NM2(Modbus)と組合わせて、遠隔地にある複数の子局(形式:D3-LR10)の入力データの収集、および出力データの制御を無線(形式:U7000VJC121)で行う
●リピータ機能(子局)を用いて、障害物や遮蔽物の回避が可能
●デジタル簡易無線モデム間での音声通話が可能
アプリケーション例
●上・下水道の監視
●山上のタンク水位の監視
●PCやPLCによる複数子局の出力データ監視

形式:D3-LR11-①②

価格

基本価格 110,000円
加算価格
100~240V AC電源  +11,000円
24V DC電源  +11,000円
・オプション仕様により加算あり。

ご注文時指定事項

・形式コード:D3-LR11-①②
①、②は下記よりご選択ください。
(例:D3-LR11-M2/Q)
・オプション仕様(例:/C01)

①供給電源

N:供給電源回路なし
◆交流電源
M2:100~240V AC(許容範囲 85~264V AC、47~66Hz)
◆直流電源
R:24V DC(許容範囲 ±10%、リップル含有率 10%p-p以下)
*、電源カード、供給電源回路付通信カードなどと併用する場合
  は使用できません。また、電源の2重化時は使用できません。

②付加コード

◆オプション仕様
無記入:なし
/Q:あり(オプション仕様より別途ご指定下さい。)

オプション仕様

◆コーティング(詳細は、弊社ホームページをご参照下さい。)
/C01:シリコーン系コーティング +1,000円
/C02:ポリウレタン系コーティング +1,000円
/C03:ラバーコーティング +1,000円

注意事項

・導入前試験の実施
U7000VJC121は無線回線を使用するため、導入される前に必ず導入前試験を実施して下さい。
導入前試験については、ホットラインまでお問合わせ下さい。
・U7000VJC121評価用機器の貸出依頼先
評価機の貸出についてはサンライズテクノ株式会社へお問合わせ下さい。
 お問合せ先http://inc-sunrise.co.jp/
・音声通話について
デジタル簡易無線モデム(U7000VJC121)は音声通話が可能です。
音声データは無線モデム間でのみ送受信されます。また、音声データは1局から複数局への一斉同報方式で送信されます。
D3-LR10の中継局機能を使った音声データの中継はできませんので注意して下さい。

関連機器

■デジタル簡易無線モデム     
形式:U7000VJC121 (アンテナ部 接栓:N-J型)     
製造:株式会社CSR     
販売:サンライズテクノ株式会社     
当社でも販売しております。詳細についてはお問合わせ下さい。
■RS-232-C接続用専用ケーブル     
形式:IF701 (ケーブル長:1.5m)    
製造:株式会社CSR     
販売:サンライズテクノ株式会社     
当社でも販売しております。詳細についてはお問合わせ下さい。
■マイク・スピーカーセット
セット詳細:
・マイクスピーカー(形式:CMP700)
・分配器(マイク用・通信ケーブル用)
製造:株式会社CSR     
販売:サンライズテクノ株式会社     
当社でも販売しております。詳細についてはお問合わせ下さい。
■コンフィギュレータソフトウェア(形式:D3CON)
コンフィギュレータソフトウェアは、弊社のホームページよりダウンロードが可能です。
本器をパソコンに接続するには専用ケーブルが必要です。
対応するケーブルの形式につきましては、ホームページダウンロードサイトまたはコンフィギュレータソフトウェア取扱説明書をご参照下さい。
■1対n専用上位通信カード(形式:D3-NE2、D3-NM2)
■デジタル簡易無線モデムU7000VJC121対応モデムインタフェースカード(形式:D3-LR10)

対応アンテナ

環境に適したアンテナをお使い下さい。
詳細については各メーカーにお問合わせ下さい。
以下に弊社で動作確認を行ったアンテナを示します。
     
■親局用アンテナ(D3-LR11用)     
・近距離     
 形式:SL-150
 (スリーブ型、2.15dBi、無指向性)     
 製造:日本アンテナ株式会社    
・中距離     
 形式:150MVS
 (1/2λ型空中線、2.15dBi、無指向性)     
 製造:第一電波工業株式会社
・遠距離     
 形式:HG-1501
 (3段コリニア、5.15dBi、無指向性)     
 製造:日本アンテナ株式会社     
     
■子局用アンテナ(D3-LR10用)
・近/中/遠距離     
 形式:Y3-1512
 (3素子八木空中線、8.15dBi、指向性)     
 製造:アンテナ技研株式会社     
 形式:5DV-150
 (5素子八木空中線、11.15dBi、指向性)     
 製造:日本アンテナ株式会社     
     
■中継局用アンテナ(D3-LR10用)     
・近/中距離     
 形式:BRC-1511
 (カージオイドブラウン型、4.15dBi、指向性)     
 製造:アンテナ技研株式会社
 形式:SV-1511
 (スリーブ型、2.15dBi、無指向性)     
 製造:アンテナ技研株式会社    
・中/遠距離     
 形式:CL3-1501A
 (3段コリニア、5.15dBi、無指向性)     
 製造:アンテナ技研株式会社     
     
接栓の変換が必要な場合には、変換アダプタをご用意下さい。

付属品

・RS-232-C用のD-subジェンダーチェンジャー、9芯、
  オス/オス、M2.6

機器仕様

接続方式
・RS-232-C:9ピン、Dサブコネクタ(メス形)
(コネクタ固定ねじ M2.6×0.45)
・上位通信バス:ベース(形式:D3-BS□)に接続
・内部電源:ベース(形式:D3-BS□)より供給
・供給電源・RUN接点出力:M3ねじ2ピース端子台接続(締付トルク0.5 N・m)
推奨圧着端子:R1.25-3(日本圧着端子製造、ニチフ)
(スリーブ付圧着端子使用不可)
(適用圧着端子サイズの図を参照)
・適用電線サイズ:0.75~1.25mm2
端子ねじ材質:鉄にニッケルメッキ
アイソレーション:RS-232-C・上位通信バス・内部電源-供給電源-RUN接点出力-FG間
自局アドレス:0固定
総接続子局数:側面のディップスイッチにより設定
詳細は取扱説明書を参照下さい。
RUN表示ランプ:赤/緑/橙3色LED
 交信正常時、緑色点灯
 データ受信時、赤色点灯
 交信正常時+データ受信時、赤色と橙色の点滅
ERR表示ランプ:赤/緑/橙3色LED
 正常時、消灯
 EEPROM異常時、緑色点灯
 専用ケーブル(IF701)未接続時、緑色点滅(4秒に1回)
 データ受信エラー検出時、音声通話中検出、緑色点滅(4秒 に3回)
 データ送信時、赤色点灯
 異常発生時+データ送信時、赤色と橙色の点滅
■RUN接点出力
定格負荷:250V AC 0.5A(cosφ=1)
30V DC 0.5A(抵抗負荷)
最大開閉電圧:250V AC 30V DC
最大開閉電力:250VA(AC) 150W(DC)
最小適用負荷:1V DC 1mA
機械的寿命:2000万回(300回/分)
誘導負荷を駆動する場合は接点保護とノイズ消去を行って下さい。
■適用圧着端子サイズ (M3ねじ)

モデム・インタフェース仕様

通信規格:EIA RS-232-C準拠
通信方式:半二重調歩同期(非同期)式
伝送速度:9600bps(固定)

設置仕様

消費電力
・交流電源:
100V ACのとき 約20VA
200V ACのとき 約28VA
240V ACのとき 約30VA
・直流電源:約12W
消費電流(供給電源なし):55mA以下
出力電流(供給電源あり):20V DC 295mA(連続)
445mA(10分間)
使用温度範囲:-10~+55℃
使用湿度範囲:30~90%RH(結露しないこと)
使用周囲雰囲気:腐食性ガス、ひどい塵埃のないこと
取付:ベース(形式:D3-BS□)に取付
質量
・供給電源なし:約160g
・供給電源あり:約200g

性能

絶縁抵抗:100MΩ以上/500V DC
耐電圧:RS-232-C・上位通信バス・内部電源-供給電源-
RUN接点出力-FG間
1500V AC 1分間

無線機申請に関する参考資料

パネル図

Modbusファンクションコード

Modbus I/O割付

伝送データ

入出力データ

■カード情報、異常情報、データ異常情報
■アナログデータ(16ビットデータ長、形式:D3-SV4、YV4、DS4、YS4など)
■アナログデータ(16ビットデータ長、形式:D3-RS4、TS4など)
■アナログデータ(32ビットデータ長、形式:D3-BA32A、BC32Aなど)
■16点用接点データ(形式:D3-DA16、DC16など)

外形寸法図(単位:mm)・端子番号図

ブロック図・端子接続図

システム構成例

複数の遠隔地と1台のPLCやPCとの通信が可能です。
図のシステム構成例では、D3-LR11が、各場所に設置されたデジタル簡易無線モデム(形式:U7000VJC121)を通じ、それぞれの
D3-LR10と通信します(1:n通信)。
上位通信カード(形式:D3-NE2、D3-NM2)はD3-LR11と送受信するので、PLCやPCは下位通信に関係なく複数(最大15局)の遠隔地のデータを収集することができます。
下図は1:3のシステム構成例です。
親局は子局1とデータ送受信を行います。子局1とのデータ送受信終了後、子局2と送受信し、続いて中継局を介して子局3と送受信します。その後は子局1に戻ってこれらの順番で送受信を繰り返します。

アンテナ構成例

解説

■相手局の通信カード
本器はD3-LR10(子局、中継局)と通信します。
相手局は必ずD3-LR10を使用して下さい(D3-LR11同士は通信できません)。また、同一ベース上に複数のD3-LR11は実装できません。
なお、子局において送受信できるデータ数には制限があるため、入力カード・出力カード・通信入出力カードの組合せにより次のとおりの制限となります。
■上位通信機能
本器は上位通信カード(形式:D3-NE2、D3-NM2)と組合わせて使用することで、PLCやパソコンのスレーブとして動作します。
D3-LR10の局アドレス1~15がModbusのノードアドレスの1~15に対応します。ただし、中継局を使用する場合は、親局と通信する中継局の局アドレスがModbusのノードアドレスに対応します。
■上位書込設定
子局(形式:D3-LR11)の上位書込設定は必ず無効(OFF)にして下さい。
■上位通信カードの入力データ設定について
相手局との通信に異常が発生すると最終値で保持し、相手局との通信が再開されるまで入力データを更新しません。
■入出力カード
本器は入出力カードを同一ベース上で使用できません。入出力カードを同一ベース上に実装した場合には正常に動作しませんのでご注意下さい。
■表示ランプとRUN接点出力
●表示ランプ
・RUN表示ランプ
RUN表示ランプは、相手局から正常にデータを受信し、その無線回線が接続されると緑色点灯となります。
相手局からのデータ受信時には赤色に点灯し、緑色点灯時にデータを受信すると橙色点灯となります。
 交信正常時、緑色点灯
 データ受信時、赤色点灯
 交信正常時+データ受信時、赤色と橙色の点滅
・ERR表示ランプ
ERR表示ランプはEEPROM異常時に緑色点灯し、無線モデムまたはRS-232-Cの回線異常時に緑色点滅し、電源断時に消灯します。
相手局へのデータ送信時には赤色に点灯し、緑色点灯/点滅時にデータを送信すると橙色点灯となります。
 正常時、消灯
 EEPROM異常時、緑色点灯
 専用ケーブル(IF701)未接続時、緑色点滅(4秒に1回)
 データ受信エラー検出時、音声通話中検出、緑色点滅(4秒に3回)
 データ送信時、赤色点灯
 異常発生時+データ送信時、赤色と橙色の点滅
●RUN接点出力
通信異常を検出します。
<ON条件>
相手局と正常に送受信している場合。
<OFF条件>
相手局から正常にデータを受信していない場合。
■伝送時間
伝送時間は、子局の実装しているカードの種類と枚数により決まります。以下はおおまかな値です(単位:秒)。
Tc(構成データと待ち時間)=1.0
Ta1(アナログ4点入力カード1枚の伝送時間)=0.1
Ta2(アナログ8点入力カード1枚の伝送時間)=0.1
Ta3(アナログ16点入力カード1枚の伝送時間)=0.2
Td1(デジタル16点入力カード1枚の伝送時間)=0.1
Td2(デジタル32点入力カード1枚の伝送時間)=0.1
Td3(デジタル64点入力カード1枚の伝送時間)=0.1
Tout(出力カード1枚の伝送時間)=0.1

アナログ4点入力カードの枚数をNa1、アナログ8点入力カードの枚数をNa2、アナログ16点入力カードの枚数をNa3、デジタル16点入力カードの枚数をNd1、デジタル32点入力カードの枚数をNd2、デジタル64点入力カードの枚数をNd3、出力カードの枚数をNoutとすると子局の伝送時間(Ts)は下記の式で求めることができます。
 Ts=Tc+(Ta1×Na1)+(Ta2×Na2)+(Ta3×Na3)+(Td1×Nd1)+(Td2×Nd2)+(Td3×Nd3)+(Tout×Nout)

親局の伝送時間(Tm)は通信相手の子局の伝送時間(Ts)と同程度(Tm=Ts)になります。
総伝送時間(1局が伝送を開始したときから再度伝送を開始するまでの時間)は、親局の伝送時間(Tm)と子局の伝送時間(Ts)と親局の伝送間隔(送信インターバル時間、Tw)の和として求めることができます。
 T=Tm+Ts+Tw
Twの設定はコンフィギュレータソフトウェア(形式:D3CON)を使用して下さい。

例1) 子局にアナログ4点入力カードが2枚、デジタル16点入力カードが4枚、アナログ出力カードが2枚、デジタル出力カードが3枚の場合、下記のように求めることができます(Tw=1.0とします)。
 Ts=1.0+(0.1×2)+(0.1×4)+(0.1×(2+3))=2.1秒
 T=Tm+Ts+Tw=2.1+2.1+1.0=5.2秒

例2) 子局が2台ある場合、下記のように求めることができます。
    親局と子局1の伝送時間 Tm1+Ts1
    親局と子局2の伝送時間 Tm2+Ts2
    親局の伝送間隔 Tw
 T=Tm1+Ts1+Tw+Tm2+Ts2+Tw

■中継局が存在する場合の総伝送時間について
中継局が1局存在する場合、伝送時間は中継局がない状態の2倍の時間を要します。中継局が、2局存在する場合は3倍、3局存在する場合は4倍のように(局数+1)倍となります。また、中継局の処理に約1秒要します。なお、総伝送時間は下記の式で求めることができます。
 T=(Tm+Ts)×(局数+1)+Tw+1×局数